パリ1区 Ritz Le Comptoir (リッツ パリ ル・コントワール)のマドレーヌで『 エミリー、パリへ行く』な体験をした話【パリ旅行で行くべきお店】
『エミリー、パリに行く』シーズン1で、パリに来たばかりのエミリーが何気ないパン屋でパン・オ・ショコラを買いおもむろに頬張ったら、あまりの美味しさに「OMG!!!!」と目を見開き感動し、その場でパン・オ・ショコラを頬張るセルフィーをインスタにアップするシーンがある。
これは「フランスの食べ物があまりに美味しくてビックリしちゃうパリに慣れていない外国人」を表現する「ベタな」あるあるネタだとは思うが、これには共感せずにはいられない。
だってフランスはモノプリ(コンビニ的なスーパー)で適当に買ったサンドイッチのパンですら「バターがちゃんとバターしてる」。素材がホンモノの味。酪農大国であるフランスで植物油を固めたニセモノをバター代替品として食べる必要なんてないのだ。何を食べても美味しいのが美食の国フランス。
『エミリー、パリに行く』のそのシーンは記憶にあったけれど特に印象に残っていた訳ではなく、最近になって思い出したのは「あれこれってデジャブかな?」と思ったから。
というのも、先日コロナ以降 初めての海外旅行で久しぶりにパリを訪れた私は、まさにエミリーと同じ行動(あまりの美味しさに驚きSNS投稿)をした。人間ってシンプルで、本当に心が動いた時の行動ってパターン化しているのかな?と冷静になると可笑しくもある。それとリリーコリンズの再現(演技)上手だなーと改め感心したりもした。
ただ、私がエミリーと違ったのは食べたのがローカルなベーカリーのパン・オ・ショコラはなく、Ritz Le Comptoir(リッツ・パリ・ル・コントワール)のマドレーヌだった事。
Ritz Le Comptoir(リッツ パリ ル・コントワール)のマドレーヌ
Ritz Le Comptoir (リッツ パリ ル・コントワール)
住所: 38 rue Cambon 75001,Paris,France
営業時間:8時~19時
定休日:日曜
公式サイト
パリの最高級ホテルである『パラス』の称号を持つリッツ パリのヘッドパティシエで、2019年には世界最高パティシエに選ばれたこともあるスターパティシエのフランソワ・ペレ氏が手掛けるRitz Le Comptoir (リッツ パリ ル・コントワール)は2021年にオープンした間違いなくコロナ以降のパリ旅行で外せない・行くべきお店のひとつ。今パリのおすすめを聞かれたら間違いなくここを挙げるだろう。
パリ独自のホテル格付けで5つ星以上であると認められたホテルだけに与えられる称号「パラスホテル」でありヴァンドーム広場にあるリッツ パリに入るのは流石に身構えてしまう。このリッツ パリ ル・コントワールはそんな人達のためにある。
コンセプトは「リッツのスイーツをカジュアルに楽しんでほしい!」
誰でも気軽に入店し最高峰のスイーツをテイクアウトしたり、カフェスペースのある店内で楽しむことができるスイーツのブティック。
ショーケースにはマドレーヌがズラリ!
マドレーヌ以外にも旬のフルーツを使ったケーキやタルト、マカロン、フルーツやクリームをたっぷり使ったパフェやスペシャルなデザートドリンクなど、メニューは豊富。
Ritz Le Comptoir(リッツ パリ ル・コントワール)のマドレーヌはお土産にぴったり
ギフトボックスは5個以上から
5個 21€、8個 31€、12個 44€
気になる日持ちについて。
フレーバーや季節にもよっても違い悩まし所ではあるけれど、常温で5日程は大丈夫との事。
パリ旅行の最終日、あるいは帰国便フライトの当日に購入すれば、帰国後パリの余韻に浸りながら頂くこともできるし、家族や友人へのお土産に美味しさをシェアすることが可能。
スイーツ好きは勿論のこと、グルメではなくても見た目まで美しいフランスのお菓子は喜ばれる事間違いなし!
Ritz Le Comptoir(リッツ パリ ル・コントワール)があるカンボン通りはシャネル本店がある事で有名
カンボン通りにはシャネル本店がある事で有名
シャネル本店の住所
31 Rue Cambon, 75001 Paris, FRANCE
カンボン通りの行き方
最寄り駅はメトロ14号線マドレーヌ駅 ですが、パリの中心・オペラ座からも徒歩で行くことも可能な距離。
通常シャネルブティックでお買い物すると入れてくれるのは黒に白いロゴの箱とショッパー(紙袋)ですが、世界で唯一、カンボン通りにあるシャネル本店で買うと 白に黒いロゴの箱とショッパーなのも有名。
そんなスペシャルな本店で買い物したい!とわざわざ足を運ぶ観光客も多く、常に混雑しており待つことも多いですがスタッフが一人一人ついて丁寧に接客をしてくれます。
こじんまりとした小道なものの、ヴァンドーム広場にも近く高級ホテル、高級ブティックの立ち並ぶパリの一等地。
怪しげな人やホームレスが居ることもなければ、危険な事はまずなく治安面では安心。
高級香水ブランドKillian(キリアン)、Parfumes de Marly(パフュームドマーリー) の路面店もカンボン通りに
カンボン通りには高級フレグランスブランドがあり、高級フレグランスブランドの Killian(キリアン)や Parfume de Marley の路面店も。
Ritz Le Comptoir(リッツ パリ ル・コントワール)のマドレーヌをレポ!
少数購入のテイクアウト(ギフトボックスではない場合)はこのようなマドレーヌ柄の紙袋に入れてくれます。
その場で手軽に頬張ることができるスタイルの包装は、リッツ パリの味をカジュアルに楽しんで欲しい!というコンセプトの反映なのでしょう。あるいはサスティナビリティに対して意識が高めなフランスでは、環境に悪影響な過剰包装(特にプラスチック)を排除する傾向がありより意識が高まっていると聞くからそんな狙いがあるのかと深読み。
フランボワーズ(ラズベリー/木苺) 3.5€
芳醇な香りのリッチなバターを使用した甘酸っぱいフランボワーズのフレーバーのマドレーヌ
フランボワーズの他にはピスタチオ、キャラメル、マーブル、チョコレートなど。勿論ベーシックなマドレーヌ(クラシック)もあり。
中のフランボワーズのコンフィチュール(ジャム)フィリング。
外側のコーティングとは違いジューシーだけどソフトすぎない固さのコンフィチュールは、果物の成分をぎゅっと濃縮したような美味しさ。
リッチでコクがある上品なバターの香りが頬張った瞬間に全身に広がるふわふわなマドレーヌと、酸味と質感のバランスが極上なフランボワーズのフィリング。どちらかが引き立て役になる訳でもなくそれぞれの素晴らしさが同時に全開で押し寄せ感動的な程美味しい。
実はこれを食べた日は朝から気分が沈むような出来事があり、最高の気分ではなく、むしろやぶれかぶれな気持ちだった筆者。せっかくパリの素敵な街を散策しているんだから!と、このリッツパリのマドレーヌを口に頬張った瞬間に一瞬でムードチェンジ。冒頭にある「エミリー、パリへ行く」状態になったのだった。
食べ物、それも小さなデザートひとつが一瞬で自分の不機嫌を治してしまうものだなとそんな自分が愚かしくも可笑しくもあり、でもやっぱり「美味しものを食べる=幸せ」というシンプルな方程式を再確認。
Ritz Le Comptoir(リッツ パリ ル・コントワール)のフレグランスキャンドル
Ritz Le Comptoir (リッツ パリ ル・コントワール)はフレグランスキャンドルも販売
ペイストリーショップがキャンドル?と不思議に感じなくもないが、そこは流石「香りの国フランス」
香水大国でもあり、口にするもの身にまとう物すべての香りを大事にするからと言えば納得ではなかろうか。
香りの種類は2種類
マドレーヌとマーブルケーキ
それぞれ 290g・80€ フランス製
アイコニックな存在のマドレーヌを選ぶべきか一瞬迷ったものの、濃厚なチョコレートの香りとコクすら感じさせるバタリーなケーキの癖になる香りが決め手となりマーブルケーキをチョイス。
シンプル&シックな佇まいが美しいベージュの素焼きジャーに黒いリッド(蓋)が付属
蓋の中央にはマドレーヌがあしらわれており、まるで何百何も前から存在していたブランドかのようなクラシックなデザインとラブリーさが融合した遊び心あるデザインはフランスぽさ全開
蓋を取っただけで一瞬で目の前にケーキがあるのかと錯覚するほどにリアルに広がる香りに圧倒!
リッチなチョコレートと惜しみなくバターを使ったケーキ部分はきちんと焼き菓子、小麦粉ぽさもあるし、ナッツのようなその他の材料まで連想させる深みのある香りづくりは流石!
公式サイトではこちらのキャンドルについて
「リッツ パリ ル・コントワールを象徴するペイストリー(焼き菓子)が、まるでまだオーブンにあるかのよう」
という説明が。目の前に存在するお菓子、の表現が作り手の狙い通りだったとは脱帽である。
円高が辛い現在(2023年夏)キャンドル1つに80€とはお値段だけ聞くと高く感じますが 290g もあるビッグサイズ。
同じくフランスの、フランスを代表高級フレグランスブランドの Diptyque(ディプティック)のキャンドルの大きいサイズの容量は190g なのでそれと比べると悪くない?
ディプティックの香水もキャンドルも愛用し大ファンでもある筆者的には、ディプティックのキャンドルでも「グルマン」と呼ばれる甘い香りのキャンドルでも流石にここまで高級ペイストリー(焼き菓子)を忠実に再現しているキャンドルに出会ったことはない。
こちらのキャンドルも日本では購入することが難しいレア品。
香りにこだわりのある人へ、あるいはグルメな人へのお土産にも。
あるいは自分へのプレゼントとして、マドレーヌだけに「プルースト効果」を狙うのもアリかも。
尚、紙袋のマドレーヌをつまんだおじさんは最初フランソワ・ペレ氏?と思ったけどどうやら違うようだ。
リッツゆかりの人物が何人かデザインに採用されている模様で、この方もそのうちの一人のよう。